質の良い睡眠は目の疲労感を解消することに繋がります

どうしても観たいテレビや映画があって、睡眠時間を削ってまで鑑賞していませんか?最後までちゃんと観ていたいと思う気持ちはとてもよくわかります。けれど、映画などを観た後に十分な睡眠がとれていないとなんだか身体全体がだるく、目もごろごろした感じがするかと思います。これは睡眠不足によって疲れがとれていないために、翌日になってもそのまま倦怠感が残ってしまっているということなんです。

人間の一生のうちのおそよ3分の1は睡眠時間に費やされています。つまり一生が60年間なら約20年、80年間なら約25年ほどは眠っているのです。これだけの時間を要するということは、睡眠が人間にとってどれだけ重要なものなのかがよくわかりますね。しかし、なぜこれだけの時間を使ってまで人は睡眠を取るのでしょうか。睡眠にはずばり身体全体を修復する役割があるからです。

睡眠の中でも、特にノンレム睡眠のときは成長ホルモンがより多く体内に分泌されます。成長ホルモンは背を伸ばす効果があるだけではないのです。成長ホルモンは古くなった身体全体の細胞を治したり、つくり変える働きをしてくれます。これによって肌や身体全体の組織が若々しく保たれ、老化の促進を防ぐことができるのです。睡眠が女性にとって大切と言われることもうなずけます。

もちろん成長ホルモンは目の細胞のつくり変えにも大いに貢献してくれます。きちんと睡眠を取って成長ホルモンを促せば、ずっと健康的な目を維持できるということです。睡眠不足になるとこのつくり変えが追いつかず、細胞も古いままになるので目の働きを鈍らせることになってしまうのです。

また、睡眠はストレスを解消する効果もあります。「一晩寝たら嫌なことがあまり気にならなくなった」という経験はないでしょうか?ストレスを感じているということは、脳が疲労している状態です。睡眠を取ることで脳を休ませることができるのでストレスも緩和されるのです。逆にこの睡眠が不足すればストレスは脳に残ったままです。嫌なことも忘れにくくなりますから、そのストレスによってうつ病など深刻な病気に発展してしまうおそれが出てきます。

それからストレスは自律神経を乱し、副交感神経の働きを阻害します。そうなると交感神経が張りつめた状態になるため目が休まらず、負担がかかりっぱなしになるので疲れ目や眼精疲労になってしまうことがあります。心だけでなく、目にとってもストレスは害悪でしかないということですね。以上のことから、睡眠がいかに人間の健康と密接なのかがわかるかと思います。

電気がない時代では、太陽が沈んで辺りが暗くなれば仕事もできないことがほとんどでしたから、夜の時間には人は眠っていました。しかし、電気がある現代では夜でも関係なく活動ができます。それだけ身体を休める時間が減り、今ではスマートフォンなどが普及しているためにさらに睡眠時間の減少が加速しています。そして睡眠不足によって健康を害する危険性も比例して増しています。こうした状況だからこそ、一時的にでも自分に負担をかけるものから遠ざかる必要があるのです。

目を休め、かつ最善な状態に修復するには睡眠をしっかり取ることがもっとも最適な方法です。仕事が忙しく、寝る時間を削って処理しなければならない問題もあるかと思います。そういう場合でも徹夜をすることは控え、少なくとも3時間の睡眠は取るように努力してください。目を休めるだけでなく心も休めることに繋がりますから、睡眠は極力削らないように心がけてください。

実は明るさの加減も目の疲れに深いかかわりがあるんです

誰しも一度はお父さんやお母さんから「暗い所で本を読むと目が悪くなるよ」といったことを言われた経験があるかと思います。これは本を読むことだけでなく色々な作業についても言えることですが、どうして暗い所で作業をしてはいけないのかご存知でしょうか?その理由には、目が物を見るときの仕組みが大きくかかわってくるのです。

まず目の部分的な名称についておさらいをしておきましょう。なお、眼球の内部構造についての説明はここでは省略します。人間の目は外側から強膜、虹彩、瞳孔という構造になっています。強膜は白目の部分と言った方がわかりやすいですね。そして虹彩の中にある真っ黒な部分が瞳孔で、これが一般的に黒目とも呼ばれています。瞳孔は明るさによって伸縮する特徴があり、これが目のピント合わせに役立ってくれるのです。それではこの瞳孔と明るさには一体どのような関係があるのでしょうか。

通常人が物を見るとき、瞳孔はピンホール効果を発揮します。ピンホール効果というのは、瞳孔を縮めることで光を通す穴を小さくし、その人にとって快適なピント調節を行ってくれるものです。このピンホール効果が正常に出現すると、処理しなければならない光の情報はわずかになり、作業が簡潔になりますから目の焦点がきっちり合うようになります。こうした目の働きにより、人は物をはっきり認識できるようになっているわけです。

また、視力が悪い人は物を見るとき、対象をよりはっきりとらえようとしてつい目を細めてしまいますよね。こうすると少しではありますが、物が見やすくなります。なぜなら目を細めたときもピンホール効果と同様の現象が起きるため、ピントが合わせやすくなっているからなんです。

一方、暗い所では瞳孔は大きく広がっていきます。そのためピンホール効果がうまく作用しないので、光を取り入れる穴も自然と広がってしまいます。そうなってくると光は穴をきちんと通過せずに分散しがちになります。目はそういったばらばらの光を追いかけ回り、そのすべてに焦点を定めようとするために適切な情報処理ができなくなります。光がまとまらないと目のピント合わせが不完全になり、物が見えづらくなるということなんです。

ですから暗い環境下で無理に本を読んだり目を使う作業を行うと「もっとよく見えるようにしなければ」と目が判断し、通常よりも筋肉を酷使していきます。結果として目に疲労がたまり、疲れ目という症状が現れるようになってしまうのです。このことが、暗い場所で作業をしてはいけないと一般的に言われる由縁なんです。

読書や勉強をするときは、机などにあるような手元を照らす電灯にも気を配るようにしてください。明るければいいだろうと思う人もいるでしょう。確かに周囲を明るくすることは目の負担を減らすには重要なことです。しかし、自分の影が見る物をさえぎってしまう状況になっているのであれば注意してください。この場合も目が影の中にある対象をとらえようと目の筋肉を余計に使い始めるので、疲れ目を引き起こしやすくなります。つまりは暗い中で作業をした場合と同様の現象が起こるということです。

ただ、どの程度の明るさが眩しいか暗いかという判断は一様ではなく個人差があるという点にも注意が必要です。感覚は他者と比べることがとても難しいものですから、仕事場ではなかなか自分に合った明るさの環境にいることはできないでしょう。ですがもし明るさを調節できる環境下にあるのなら、他の人の迷惑にならず、かつできるだけ自分が作業をするのに楽な環境をつくっていきましょう。積極的な対処が、目を強い刺激から保護していくためには大切なことです。

疲れた目に優しい色、優しくない色ってどんな違いがあるの?

わたしたちは普段たくさんの物を見ています。そのため日々目は酷使され続けていると言えます。そうなると、できる限り目へ負担はかけたくないものですよね。けれど目を使わないということもなかなかできません。ではどのようにすれば目を疲れさせるような原因を減らすことができるのでしょうか。実は目の負担というのは色によって軽くすることが可能なのです。

「目には緑色が効果的だ」とよく聞いたことがあるかと思います。緑色というのは、森や林にある木の葉っぱと同じ色です。木は古くから人間にとって身近な存在であったためか、今生きるわたしたちにとっても見ていると安心をもたらしてくれます。それは目に対しても同様で、木の緑色は心も身体も落ち着かせてくれる効果があります。

と言うのも、緑色というのは自律神経の一つである副交感神経を刺激してくれる効果もあるのです。副交感神経が活発になると、身体はリラックスモードに入っていきます。そうなると身体全体が自己修復を始めるので、目の疲労も解消されやすくなるというわけなんです。ですから、仕事の合間に窓の外を覗いて木を眺めることは目に優しいということなんですね。

逆に赤色に関しては、さすが情熱の色と言われるだけあって交感神経を活性化させる効果があります。交感神経が働いているときというのは、わたしたちが活動しているときであったり、ストレスを感じてしまっているときです。つまり筋肉や神経など、身体全体が緊張してしてしまうのです。ですから、持ち物に多少赤を含めることは大丈夫ですが、休憩時間に赤い物を視野に入れるのは極力控えるようにしましょう。

それから、休憩時間に緑色を見つめるだけでなく仕事などでよく使うパソコンの画面についても工夫する必要があります。パソコンの初期状態では、背景色は白色になっています。しかし、パソコン画面で見る白色というのは紙面で見る白色とは違って目への刺激がとても強いです。紙の場合は白くても紙自体が発光しているわけではありませんから、目に負担がかかることは少ないのです。

一方パソコンやスマートフォンの画面は常に光っており、加えて明度の高い白色の画面になっているとものすごく眩しい光を発していることになります。明るすぎる光はかえって目を傷めることになってしまいます。

ですから、パソコンの画面は白よりも暗い色が良いのです。暗い色というのは白色と真逆の黒色が最適です。白色よりも目に飛び込んでくる光の量がかなり違いますから、目への負担を抑えることができます。黒色の背景の場合は、文字は白色でも問題ありません。文字も暗い色だと見づらくなってしまい、かえって目を酷使させることになってしまいます。

ところで「緑色が目にいいのなら、パソコンの背景色も緑色がいいんじゃないの?」と思いませんでしたか?けれども、実は白色と同じような理由でパソコン画面で見る緑色も目には良くありません。緑が良いという情報ばかりに頼って画面を緑色にして目を傷めることがないように気をつけてくださいね。

ちなみに緑色の他に、青色も目には優しいとされています。これは空の色や海の色を思い浮かべてもらえればよくわかるかと思います。青色も安心感を与えてくれる色であり、緑色同様に副交感神経を活性させてくれるのです。目が疲れたと感じたときは、目に優しい色を積極的に見ておきましょう。持ち物に緑色や青色を取り入れてみるのも効果的ですよ。周囲に目を休めることのできる環境を用意しておくのが、仕事を円滑にこなすことに繋がるのです。

「目が疲れた時は遠くを見なさい」という言葉は真実だった!?

目が疲れたとき、多くの人から遠くを見なさいと言われるかと思います。確かに目を使った後に遠くを見ることは目に良いことなのです。しかし、なぜ近くを見ることではなく、遠くを見ることが疲れ目に効果的なのでしょうか?

それは目が近くの対象を見ているときの目の内部にあるある組織の動きに原因があります。目が近くの物を見ようとしてピントを合わせるとき、水晶体の厚みを変える役割を持っている毛様体筋という組織が働きます。たとえばパソコンやスマートフォンを見ているときや、勉強や読書をしているときも近くを見ていることになるので、この毛様体筋が活動し水晶体を厚みを増しています。しかし、近くを見続けるとこの毛様体筋がずっと働き続けるので、しだいに疲労していきます。

疲労が増していくということは、それは目にいつも以上に負担がかかっている証拠です。ですから、不自然な緊張状態を解消するためにも近くから遠くへと視線を移してあげる必要があります。遠くを見ると、毛様体筋は緩み水晶体も薄くなっていきます。これは毛様体筋にとっては深いな緊張状態から解放されたということですから、遠くを見ているときというのはリラックスしている状態であると言えます。

これらのことから、目が疲労を感じたときは遠くを見ることが大切だということがよくわかりますね。ですから、パソコンと向かい合って目が疲れてしまったときは窓の外を見るようにしていきましょう。お昼休みに外に出て遠くの景色を見ることも効果的です。

このとき、ただ遠くを見るだけでなく目に優しい色を視界に入れるとさらに目が休まります。目に優しい色は、よく知られているように木と同じ緑色です。けれど青い色も緑色と同じように目に優しいので、窓の外を見ても木が見当たらない場合は空を見つめるだけでも効果があります。

窓がない場合も、仕事場の中で自分から一番遠いところを見るだけでも効果はありますので大丈夫です。とにかく近くの一点だけを見つめ続けるということを避け、視点を変えてやるということが目の疲れを解消するには大切なことなのです。

また、遠くを見ながらも常に視点を移動させることは忘れないでください。視点を細かに動かすということは正しい目の使い方でもありますし、目の運動にもなります。逆に同じところをずっと見続けるということは普段の作業時とあまり変わらないことになってしまいます。

ここまでで「遠くを見るということが目の疲れ解消になる」とご説明しましたが、逆に目を閉じてみるということも実は目の疲れの解消になるのです。これはまばたきの働きから言えることです。目をずっと開けていると潤いが減り、目が乾いてしまいますよね。まばたきはこの潤いを保つ働きをしています。つまり、目を保護するバリアを常に張ってくれているということです。

しかしパソコンを使っていると、このまばたきは正常に行われていないのです。こうなると目のバリアがきちんと張られていないということなので、乾燥して目は痛みますし、目を使いすぎた結果疲れ目や眼精疲労になってしまうこともあります。ですから、目を保護する状態を万全にするためにもまばたきの回数を正常に戻し、目に潤いを保つ必要があるのです。

目の視点をしっかり動かすことと、目を閉じてまばたきをきちんとすることが目の健康には必須なことなのです。もしこれらがうまくできていないと思ったときは、習慣づける訓練を行いましょう。取得することができれば目に疲労がたまりにくくなりますから、仕事をスムーズにこなせるようになり、プライベートもより快適に過ごすことができるようになるでしょう。

凝り固まった目の筋肉は体操をしてゆっくりほぐしましょう

仕事でパソコンを相手にずっと一点を凝視して作業をしていると、目の奥がガチガチになっている感じを覚えるかと思います。これは同じところをずっと見続けていたことで、目の筋肉が固まっていると考えられます。そのままにしておいたり、継続して一点を見る作業を再開してしまうとさらに筋肉は凝り固まり、疲れ目がよりひどくなることがあります。そうなる前に、目の筋肉をほぐしてあげる必要があります。

ほぐすと言っても難しいことは何もありません。目をぐるぐる動かしてあげれば良いのです。まずは力を入れて目を強くつむってください。このときじんわりと痛みを感じた場合は、疲れがたまっている証拠ですよ。そして目を開け、それから黒目を右へ動かしてください。そして同じように左、上、下…と順に動かし、また初めに戻ってこれを2、3回繰り返しましょう。目を動かすときは一緒に動かさないことがポイントです。

そしてもう一つの体操もご紹介しましょう。こちらは老眼の予防にもなってくれます。まだまだ老眼には程遠い、なんて思わずに日頃から実用化しておけば後々老眼においては苦労知らずになること間違いなしですよ。最初は初めの方法と同じ要領で目を閉じ、開きましょう。今度は右回転と左回転を交互にして目を回すことを繰り返してください。この体操でも頭を動かさず、目だけを動かすように気を付けてくださいね。この体操は1、2分続けるようにしてください。

こういった目の体操なら仕事中にもすぐに実践できますから、まとまったお休憩時間がなかなか取りづらいという人でも疲れ目を解消させることができます。目が痛み出したり、疲れたなと感じたときは即実践しましょう。仕事前に体操をしておくことも効果的です。作業に手を付ける前に目の体操をしておけば視界がすっきりしたまま取りかかることができるので、より仕事もはかどりますよ。

しかし一番目に良い状態とは、やはり疲れをあまりため込まないことです。とは言っても、仕事はやり遂げなければなりませんから無理をしてでもこなしてしまうこともあるかと思います。効率よく物事を処理できる人もいますが、世の中そういう人ばかりではありません。だからつらい状態をおしてまで仕事をする人も少なくないのです。しかしこれは健康を害する危険なことです。健康をより良く維持するためにも、身体や目を追い詰めることを減らしてあげましょう。

まだできると頭では思っていても、身体も目も悲鳴を上げていることだって少なくありません。目の疲れから発展して肩こりや頭痛が慢性的に起こり、さらにはもっと大きな病気にかかってしまうこともあります。緑内障にかかった場合は、末期になると視野が欠けてくるということにもなります。長時間作業をすることはできり限り避け、目を閉じる時間を増やし、そして目の筋肉を凝り固まらせないように適度に動かしてあげてください。

また、目の疲労には各種ビタミンも効果的です。日頃からビタミンが含まれる食品をまめに摂取しておけば、深刻な問題に発展するリスクが抑えられます。積極的に栄養を取り入れ、運動をして規則正しい生活をするのが優れた目の疲労対策だと言えます。

目にはブルーベリーが効果的って言うけど、これ本当?

「目の疲れにはブルーベリーがよく効く」と昔からよく言われていますね。現代人は仕事でもプライベートでも目を酷使しがちですから、こうして目に優しい食材がはっきりわかっていることは大変ありがたい事実です。けれどもブルーベリーの一体何が目に良いのか知っていますか?

ブルーベリーにはアントシアニンというポリフェノールの一種が含まれています。そしてこのアントシアニンがロドプシンの働きを助けてくれるのです。ロドプシンというのは目の網膜にある紫色の色素のことです。通常光がロドプシンに当たることで脳に信号が送られ、「見えている」と脳が正常に判断します。ロドプシンは光が当たった後はビタミンAに分解され、それがまたロドプシンに再合成されるという仕組みになっています。

しかしパソコンを使用し続けたり、休みなく本を読んだりして目を疲労させるとこのロドプシンの再合成が追いつかなくなり、減少してしまいます。そうなるときちんと脳に信号が送られなくなるので、物を正しく見ることができなくなります。物がよく見えないと脳が判断した場合、当然目は物をちゃんと見ようとします。そのため筋肉や神経を総動員させますから、結果として目の疲れや視力低下へと繋がっていくことになるのです。ロドプシンをきちんと作用させるには適度な休憩が必要だということですね。

しかし、仕事の関係ではなかなか適度な休憩というのも難しいものです。そこでブルーベリーの中のアントシアニンが活躍します。アントシアニンはロドプシンの再合成を補助する役割を果たしてくれるのです。アントシアニンはロドプシン補助の他にも毛細血管の強化してくれたり、角膜や水晶体を形成しているコラーゲンの安定化にも役立ちます。このように、アントシアニンは目の健康には欠かせない存在なのです。

またアントシアニンは抗酸化作用という性質を持っています。老化などの原因となる活性酸素は紫外線やストレスによって発生しますが、活性酸素が体内で大量になるとガンや動脈硬化などの大病に繋がることもあります。アントシアニンには体内でこの活性酸素が満ちるのを予防してくれる効果があるのです。アントシアニンの抗酸化作用は同様の効果を持っているビタミンCにも引けを取らないほどで、むしろビタミンCよりも優れているとされています。

アントシアニンの良いところは即効性がある点です。アントシアニンは取り入れられてからおよそ4時間で効果が出始め、それから24時間はずっとその効能が続いてくれるのです。そのため永続性はないので、継続してアントシアニンを摂取する必要があります。それでもブルーベリーはジャムなどに使われているので手に入れやすい食材ですし、サプリも販売されているほどですから継続的な摂取はさほど難しくないのが嬉しいところですね。

なおブルーベリー系の食べ物を摂取したり、サプリをただ服用したりするだけではその効果は発揮されません。よりアントシアニンを取り入れやすくし、かつロドプシンを活性化させることができるように健康な身体づくりをしていきましょう。そのためには規則正しい生活を心がけ、食事内容や睡眠時間などに気をつけてください。バランスの偏った食事は身体の健康を損なわせます。それに夜更かしをすると通常よりもずっと目が疲れやすくなり、最悪眼精疲労などの病気に発展することもあります。

つまりブルーベリーの効果に頼るだけではいけないということです。ブルーベリーのアントシアニンの効果を利用しつつ、目の状態を保護しようという自主的な意識が目を健康にするためには不可欠なことなのです。

疲れ目には内側から対処を!目によく効く食品で調子を整えよう

目の疲れは視覚によるものだから、視覚からの刺激をできるだけ減らそうと考えますよね。確かに負担を少なくすることも重要なことですが、それと併せて食べ物から栄養素を摂取してみましょう。内側からも目の状態の改善を図ることで、回復の効果がよりアップしますよ。目を健康にするために必要な栄養素というのは、大まかに分けてビタミンA、ビタミンB、ビタミンCの3つです。これらが含まれる食べ物を食べることで、目の疲れを治癒していくことができます。順にその役割をご説明していきますね。

まずはビタミンAからです。主な役目は目を乾燥から守る粘膜の保護、そして網膜の正常な状態を維持することです。どちらも目にとって大切な部分ですから、ビタミンAは目の健康にとって欠かせない存在なのです。また、ビタミンAはさらに二つの栄養素に分けられます。一つはレチノールといい、レバーやチーズに多く含まれています。そしてもう一つはカロチンで、これはにんじん、かぼちゃ、ほうれん草に多量に存在している栄養素です。

次にビタミンBです。実はこれもビタミンAと同様に二つの要素があります。一つはビタミンB1です。この栄養素は視神経の状態を良好に保つ働きをしてくれます。エネルギー代謝を促し、目から脳への情報伝達をよりスムーズにしてくれるのです。ビタミンB1が足りないと情報伝達が鈍くなり、目への負担が大きくなります。そうなると疲れ目になりやすくなってしまうのです。ビタミンB1を含む食材は豚肉、たらこ、大豆やえんどう豆です。

あともう一つはビタミンB2です。牛乳やヨーグルト、納豆などに多く含まれています。ビタミンB1とは違い、こちらは物理的な面で目を保護する働きをしてくれます。主に目の細胞を新しくつくり変える役目を果たします。しかしそれだけではありません。目の粘膜を守ってくれますし、さらには充血を抑える働きもしてくれるのです。このビタミンB2が不足すると、目の細胞がうまくつくり変えられず、古いままになるため目の働きが鈍ります。また目が炎症を起こしやすくなるので、慢性的な充血の原因にもなります。

最後にビタミンCです。3つの中では最も知られている栄養素なのではないでしょうか。これは細胞を補強する役割を持っており、コラーゲンの合成を促すことで血管をより丈夫にしてくれます。ビタミンCが含まれている食材はいちご、柑橘類、さつまいも、キャベツ、レタスなど多数あります。なお、ビタミンCが不足すると血管が弱り、網膜に十分な栄養がいかなくなります。そうなると網膜の働きが鈍くなり、視力の低下に繋がるおそれが出てくるのです。

どの栄養素も身近な食材に含まれているものばかりですから、摂取することはそう難しくありません。レパートリーに取り入れ、積極的に食卓へ並べていきましょう。けれども仕事で疲れていると料理をする気力がなくなってしまいがちでしょうから、そういう場合はスーパーなどで出来上がった食品を買って代用しても構いません。疲れで食欲がないからといって、食事を抜くことはできるだけしないようにしてください。疲れているときこそ、身体は栄養を欲しているものです。

それから、栄養素は偏らせずにまんべんなく摂取することが大切です。特にレチノールの場合は、体内に取り入れすぎると頭痛などの体調不良を招くこともあります。薬も服用し過ぎると毒になってしまうということですね。また、食事できちんと栄養素を摂ることの他、規則正しい生活を心がけることも忘れないでください。健康な身体には栄養もよく行き渡りますから、さらに目の回復を早めることができるようになりますよ。

よく聞く「ブルーライト」の危険性って一体どんなものなの?

ブルーライトという名前は聞いたことはあるけど、一体何なのかはよくわからないという人は結構多いのではないでしょうか。「みんながブルーライトは危ないって言うから、自分も気をつけよう」とただ思うだけではいけません。ブルーライトによる目への危険性をよく知り、自主的な危機感をしっかり持つようにしましょう。

そもそもブルーライトの危険性が騒がれるようになったのは、スマートフォンが人々の間で急激に普及したためです。普及に伴い、睡眠障害など人々の生活リズムを崩すような問題が多数採り上げられるようになりました。スマートフォンやパソコンなどの液晶画面からは常にブルーライトが発生しています。これが問題の原因だということがわかったので、世間でのブルーライトへの警戒度が高まったということなんです。

ブルーライトは波長が短く、光が散らばりやすい性質を持っています。そのため人がブルーライトを目に入れたとき、散らばった光をちゃんととらえるためにピントを合わせようとするので、脳が大忙しになります。また目も瞳孔を縮めるために調節を逐一行うので、目の筋肉に大変な負荷がかかります。こうしてパソコン画面などを見続けてブルーライトを取り込んでいるうちに筋肉が緊張しっぱなしになるので、目に疲労が蓄積されていくというわけなんです。

それに加えて、ブルーライトは紫外線に次ぐ強力なエネルギーを持っています。通常、光が目の角膜と水晶体を通り、それから網膜に到達することで人間は物を見ることができます。角膜や水晶体は強い光が網膜に直撃しないように、言わばクッションの働きをしてくれているわけです。しかし目がブルーライトをとらえた場合、それは角膜や水晶体のクッションを通り越してしまいます。そして強いエネルギーを持ったブルーライトそのものが網膜に直接届くため、目への負担がとても大きくなってしまうのです。

ブルーライトを完全にシャットダウンすることは今の時代にはもはや不可能です。ですから、できるだけ目に負担をかけないよう心掛けることが大切です。まず長時間パソコンやスマートフォンの画面をじっと見つめないことです。しかし、こうしたツールは仕事で使用しなければならないことが大半ですよね。長時間見続けるようであれば、適度な休憩を取ってください。1時間の作業ごとに15分の休憩が望ましいですが、難しい場合は目が疲れたなと感じたときに画面から目を離すようにしてください。

また、画面の明るさを調整するということも実は効果があります。画面を見て眩しさを感じるようであれば、それは目に負荷がかかっているということです。できるだけ目への刺激をなくすためにも、作業の邪魔にならない程度の明るさにしておきましょう。

そして夜はなるべくパソコンやスマートフォンには触れないようにしてください。ブルーライトの光を受けると、たとえ夜の時間であっても「今は朝だ」と脳が認識してしまうのです。そのため寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする睡眠障害が起こってしまうというわけです。眠る直前にパソコンやスマートフォンを見てはいけないとよく言われるのはこのことが原因なんですね。きちんとした睡眠がとれないとストレスのもとになりますし、ストレスは目への悪影響にも繋がるおそれがありますからこれは十分注意してください。

あらかじめパソコンなどの使用時間を決めておき、それが過ぎたら後は一切触らないという手段も一つの対策ですね。日常生活においてすっぱり断ち切れないものだからこそ、うまく工夫してブルーライトと付き合っていきましょう。その努力が目の疲れを軽くする方法になってくれます。

パソコンやゲームが普及した今ちゃんと知っておきたい目の使い方

現代においてインターネットは日常生活に深く根付いており、パソコンやスマートフォンは必要不可欠な物になりつつあります。また、パソコンでのネットサーフィンやスマートフォンでのアプリゲームを趣味にしている人もかなり多いことでしょう。どれも時間を選ばずに楽しむことができますよね。しかし、こういったツールが普及したことで人々の生活リズムが徐々に変化してきています。それは目の使い方についても同じように言うことができます。

人は常にまばたきをしていますが、パソコンやスマートフォンを見つめているときはそのまばたきの数が減っていることにお気づきでしょうか?まばたきは普段自然に行われていることであまり意識されないだけに、気付いていない人も多いことでしょう。そしてこれは正しい目の使われ方とは言えません。正しく使われず、休みなく働いていると目は当然ながら疲れてしまいます。

まばたきは3秒に1回程度の頻度が良いとされています。パソコンなどの使用中に目が乾いたり、目が重たいと感じられたときはまばたきが不足していると考えられます。一度画面から目を離して能動的にまばたきして、回数を補ってあげましょう。また、まばたきには目の筋肉を使いますから多少の運動にもなります。適度にまばたきをする習慣をつけることが疲れ目防止に役立つことになります。

また、広い視野で物を見てしまうのも正しい目の使い方ではありません。目の良い人は普段狭い範囲に視点を置きつつ、それを細かに動かして全体を把握しているのです。一方、目の悪い人はどこにも視点を定めずに全体を把握しようとします。一気に広範囲を見るということは、その視界の広さの分だけ目の筋肉や神経を使います。よって筋肉などに負担がかかり、目の疲労に繋がるというわけなんです。

広い視野を一度に見ないようにするには、常に一点に視点を置く訓練をする必要があります。訓練と言っても難しいことはなく、ペン先や指の先を数分見続けることを繰り返し行えば大丈夫です。これだけで目の視点の置き方を改善することができます。

それから、視点の移動も正しい目の使い方に深くかかわってきます。視野の話の中でご説明したように、目が良い人は視点を常に細かに動かしています。これは正しい映像を見るためには欠かせない動きなのです。動いているといっても狭い範囲を動き続けているわけですが、狭い範囲を目に映しているということは広い範囲を映すときとは負担がだいぶ異なります。つまり少ない筋力を使うだけで済むというわけなので、目に疲労をあまり感じることはないのです。

一方、目の悪い人は視点があまり移動しないのです。動いたとしても目の良い人の視点移動とはかなり違っていて、移動の幅がものすごく大きくなってしまうのです。細かな動きができないということは、筋肉が凝り固まって緊張しているということです。つまり目の悪い人は慢性的に目の疲れを起こしているものと考えられます。加えて目を酷使するようなことをすれば、さらに疲労が加速してしまうというわけなんです。

正しい視点移動をするためにも訓練が必要ですが、これも簡単にできます。紙に文字を2つ書いてください。文字の間には2文字分の間を空けておきましょう。そしてそれを交互に数分見続けるのです。素早く行う必要はありません。肝心なのはスピードではなく、きちんと視点移動ができるかどうかだからです。落ち着いてじっくり行うようにしましょう。

正しく目を使うことができれば視界もすっきりしますし、目に疲労もたまりにくくなります。面倒とは思わず、正しい方法を常に意識して目を使う工夫をしていきましょう。

日頃ためこんだストレスが目を余計に疲れさせているかも…

仕事でずっと忙しくしているとき、身体全体も重いけど目も重たいと感じたことはないでしょうか?実はストレスは目にも負担をかけてしまっているのです。これは自律神経と呼ばれる交感神経と副交感神経の二つが乱れるためです。仕事で立て続けに働いていると交感神経が活動し続けるため、もう一方の副交感神経が働きにくくなります。それによって様々な体調不良を引き起こすことになります。

また目においてもこの神経が刺激され続けることにより目の筋肉が緊張し、それに伴って血流も悪化するため疲れが生じてしまうのです。こうした状況を治すためには、副交感神経をちゃんと働かせる必要があります。つまり、身体や目をストレスから守ってあげなければいけないのです。

ストレスを感じている時は、とにかく自分がリラックスできる時間をつくることが大切です。ここで気をつけていただきたいのですが、ストレス解消法を実践するときは今たまっている仕事や嫌な出来事は一度忘れてください。暗い気持ちになるような出来事を思い出していると、どんな方法を試してみてもストレス解消の効果が薄くなってしまうからです。ちょっと難しいかもしれませんが、一度頭の中をリセットしてみてください。そうすればストレス解消の準備は完了です。

一番簡単にできるストレス発散法は深呼吸です。酸素をたくさん取り込むことで血液の流れが良くなり、身体への負担が軽くなります。深呼吸は時間をかけてゆっくり行うことが大切です。目を閉じ、腹式呼吸の要領で鼻から深く息を吸い、口からゆっくり吐いてください。たかぶっていた気持ちも自然と落ち着いてきますよ。これは場所を選ばずにできる方法ですから、疲れたなと思ったら仕事の合間に行うのも良いでしょう。

いつもシャワーだけで入浴を済ませているなら、湯船にお湯をはってゆっくりつかることも効果的です。身体全体が温められ、筋肉や神経の緊張がほぐれていくので疲れが抜けます。また特に冬に感じるかと思いますが、身体がぽかぽかすると心もほっとしますよね。温めるということは、人間が心身ともに安心感を得るために重要なことなんです。早くお風呂をすませて寝たいと思う気持ちはとてもよくわかりますが、シャワーだけでは身体全体の疲れは取れません。疲れているときほど湯船につかることが大切ですよ。

音楽を聴くこともストレスには効果的です。家に帰ったら好きな音楽をかけ、椅子に座ってゆったりすることで身体や神経が休まります。ただ、この時かける音楽はあまり騒がしくないものの方が良いでしょう。たとえ好きな曲であっても、自分が興奮してしまうような音楽は逆に身体全体を疲れさせてしまうためです。ですから、聴くときはなるべくスローテンポな音楽を選ぶようにしてください。

こうした方法の他にも、人によって様々なストレス解消方法があるでしょう。散歩だって良いですし、ストレッチだってかまいません。とにかく自分が「これならリラックスできる」と思える方法を実践することがストレス発散には何より大切なことです。ただし身体や目の疲れがひどいときは、自分にとって日頃欠かせない習慣であったとしてもテレビを観たり、テレビゲームをしたりすることは控えた方が良いかと思います。どれも目を酷使する作業になり、余計に身体や目が疲労させてしまうことになります。

疲れた日はまず別の方法でたまったストレスをやわらげて、休日になってから好きな映画やドラマ、テレビゲームなどを思いっきり楽しむことでストレスを発散してみましょう。自分の体調の状態に合ったストレス発散法を実践することが、目だけでなく身体全体に栄養を行き渡らせるコツです。