疲れた目に優しい色、優しくない色ってどんな違いがあるの?

わたしたちは普段たくさんの物を見ています。そのため日々目は酷使され続けていると言えます。そうなると、できる限り目へ負担はかけたくないものですよね。けれど目を使わないということもなかなかできません。ではどのようにすれば目を疲れさせるような原因を減らすことができるのでしょうか。実は目の負担というのは色によって軽くすることが可能なのです。

「目には緑色が効果的だ」とよく聞いたことがあるかと思います。緑色というのは、森や林にある木の葉っぱと同じ色です。木は古くから人間にとって身近な存在であったためか、今生きるわたしたちにとっても見ていると安心をもたらしてくれます。それは目に対しても同様で、木の緑色は心も身体も落ち着かせてくれる効果があります。

と言うのも、緑色というのは自律神経の一つである副交感神経を刺激してくれる効果もあるのです。副交感神経が活発になると、身体はリラックスモードに入っていきます。そうなると身体全体が自己修復を始めるので、目の疲労も解消されやすくなるというわけなんです。ですから、仕事の合間に窓の外を覗いて木を眺めることは目に優しいということなんですね。

逆に赤色に関しては、さすが情熱の色と言われるだけあって交感神経を活性化させる効果があります。交感神経が働いているときというのは、わたしたちが活動しているときであったり、ストレスを感じてしまっているときです。つまり筋肉や神経など、身体全体が緊張してしてしまうのです。ですから、持ち物に多少赤を含めることは大丈夫ですが、休憩時間に赤い物を視野に入れるのは極力控えるようにしましょう。

それから、休憩時間に緑色を見つめるだけでなく仕事などでよく使うパソコンの画面についても工夫する必要があります。パソコンの初期状態では、背景色は白色になっています。しかし、パソコン画面で見る白色というのは紙面で見る白色とは違って目への刺激がとても強いです。紙の場合は白くても紙自体が発光しているわけではありませんから、目に負担がかかることは少ないのです。

一方パソコンやスマートフォンの画面は常に光っており、加えて明度の高い白色の画面になっているとものすごく眩しい光を発していることになります。明るすぎる光はかえって目を傷めることになってしまいます。

ですから、パソコンの画面は白よりも暗い色が良いのです。暗い色というのは白色と真逆の黒色が最適です。白色よりも目に飛び込んでくる光の量がかなり違いますから、目への負担を抑えることができます。黒色の背景の場合は、文字は白色でも問題ありません。文字も暗い色だと見づらくなってしまい、かえって目を酷使させることになってしまいます。

ところで「緑色が目にいいのなら、パソコンの背景色も緑色がいいんじゃないの?」と思いませんでしたか?けれども、実は白色と同じような理由でパソコン画面で見る緑色も目には良くありません。緑が良いという情報ばかりに頼って画面を緑色にして目を傷めることがないように気をつけてくださいね。

ちなみに緑色の他に、青色も目には優しいとされています。これは空の色や海の色を思い浮かべてもらえればよくわかるかと思います。青色も安心感を与えてくれる色であり、緑色同様に副交感神経を活性させてくれるのです。目が疲れたと感じたときは、目に優しい色を積極的に見ておきましょう。持ち物に緑色や青色を取り入れてみるのも効果的ですよ。周囲に目を休めることのできる環境を用意しておくのが、仕事を円滑にこなすことに繋がるのです。