目にはブルーベリーが効果的って言うけど、これ本当?

「目の疲れにはブルーベリーがよく効く」と昔からよく言われていますね。現代人は仕事でもプライベートでも目を酷使しがちですから、こうして目に優しい食材がはっきりわかっていることは大変ありがたい事実です。けれどもブルーベリーの一体何が目に良いのか知っていますか?

ブルーベリーにはアントシアニンというポリフェノールの一種が含まれています。そしてこのアントシアニンがロドプシンの働きを助けてくれるのです。ロドプシンというのは目の網膜にある紫色の色素のことです。通常光がロドプシンに当たることで脳に信号が送られ、「見えている」と脳が正常に判断します。ロドプシンは光が当たった後はビタミンAに分解され、それがまたロドプシンに再合成されるという仕組みになっています。

しかしパソコンを使用し続けたり、休みなく本を読んだりして目を疲労させるとこのロドプシンの再合成が追いつかなくなり、減少してしまいます。そうなるときちんと脳に信号が送られなくなるので、物を正しく見ることができなくなります。物がよく見えないと脳が判断した場合、当然目は物をちゃんと見ようとします。そのため筋肉や神経を総動員させますから、結果として目の疲れや視力低下へと繋がっていくことになるのです。ロドプシンをきちんと作用させるには適度な休憩が必要だということですね。

しかし、仕事の関係ではなかなか適度な休憩というのも難しいものです。そこでブルーベリーの中のアントシアニンが活躍します。アントシアニンはロドプシンの再合成を補助する役割を果たしてくれるのです。アントシアニンはロドプシン補助の他にも毛細血管の強化してくれたり、角膜や水晶体を形成しているコラーゲンの安定化にも役立ちます。このように、アントシアニンは目の健康には欠かせない存在なのです。

またアントシアニンは抗酸化作用という性質を持っています。老化などの原因となる活性酸素は紫外線やストレスによって発生しますが、活性酸素が体内で大量になるとガンや動脈硬化などの大病に繋がることもあります。アントシアニンには体内でこの活性酸素が満ちるのを予防してくれる効果があるのです。アントシアニンの抗酸化作用は同様の効果を持っているビタミンCにも引けを取らないほどで、むしろビタミンCよりも優れているとされています。

アントシアニンの良いところは即効性がある点です。アントシアニンは取り入れられてからおよそ4時間で効果が出始め、それから24時間はずっとその効能が続いてくれるのです。そのため永続性はないので、継続してアントシアニンを摂取する必要があります。それでもブルーベリーはジャムなどに使われているので手に入れやすい食材ですし、サプリも販売されているほどですから継続的な摂取はさほど難しくないのが嬉しいところですね。

なおブルーベリー系の食べ物を摂取したり、サプリをただ服用したりするだけではその効果は発揮されません。よりアントシアニンを取り入れやすくし、かつロドプシンを活性化させることができるように健康な身体づくりをしていきましょう。そのためには規則正しい生活を心がけ、食事内容や睡眠時間などに気をつけてください。バランスの偏った食事は身体の健康を損なわせます。それに夜更かしをすると通常よりもずっと目が疲れやすくなり、最悪眼精疲労などの病気に発展することもあります。

つまりブルーベリーの効果に頼るだけではいけないということです。ブルーベリーのアントシアニンの効果を利用しつつ、目の状態を保護しようという自主的な意識が目を健康にするためには不可欠なことなのです。