「目が疲れた時は遠くを見なさい」という言葉は真実だった!?

目が疲れたとき、多くの人から遠くを見なさいと言われるかと思います。確かに目を使った後に遠くを見ることは目に良いことなのです。しかし、なぜ近くを見ることではなく、遠くを見ることが疲れ目に効果的なのでしょうか?

それは目が近くの対象を見ているときの目の内部にあるある組織の動きに原因があります。目が近くの物を見ようとしてピントを合わせるとき、水晶体の厚みを変える役割を持っている毛様体筋という組織が働きます。たとえばパソコンやスマートフォンを見ているときや、勉強や読書をしているときも近くを見ていることになるので、この毛様体筋が活動し水晶体を厚みを増しています。しかし、近くを見続けるとこの毛様体筋がずっと働き続けるので、しだいに疲労していきます。

疲労が増していくということは、それは目にいつも以上に負担がかかっている証拠です。ですから、不自然な緊張状態を解消するためにも近くから遠くへと視線を移してあげる必要があります。遠くを見ると、毛様体筋は緩み水晶体も薄くなっていきます。これは毛様体筋にとっては深いな緊張状態から解放されたということですから、遠くを見ているときというのはリラックスしている状態であると言えます。

これらのことから、目が疲労を感じたときは遠くを見ることが大切だということがよくわかりますね。ですから、パソコンと向かい合って目が疲れてしまったときは窓の外を見るようにしていきましょう。お昼休みに外に出て遠くの景色を見ることも効果的です。

このとき、ただ遠くを見るだけでなく目に優しい色を視界に入れるとさらに目が休まります。目に優しい色は、よく知られているように木と同じ緑色です。けれど青い色も緑色と同じように目に優しいので、窓の外を見ても木が見当たらない場合は空を見つめるだけでも効果があります。

窓がない場合も、仕事場の中で自分から一番遠いところを見るだけでも効果はありますので大丈夫です。とにかく近くの一点だけを見つめ続けるということを避け、視点を変えてやるということが目の疲れを解消するには大切なことなのです。

また、遠くを見ながらも常に視点を移動させることは忘れないでください。視点を細かに動かすということは正しい目の使い方でもありますし、目の運動にもなります。逆に同じところをずっと見続けるということは普段の作業時とあまり変わらないことになってしまいます。

ここまでで「遠くを見るということが目の疲れ解消になる」とご説明しましたが、逆に目を閉じてみるということも実は目の疲れの解消になるのです。これはまばたきの働きから言えることです。目をずっと開けていると潤いが減り、目が乾いてしまいますよね。まばたきはこの潤いを保つ働きをしています。つまり、目を保護するバリアを常に張ってくれているということです。

しかしパソコンを使っていると、このまばたきは正常に行われていないのです。こうなると目のバリアがきちんと張られていないということなので、乾燥して目は痛みますし、目を使いすぎた結果疲れ目や眼精疲労になってしまうこともあります。ですから、目を保護する状態を万全にするためにもまばたきの回数を正常に戻し、目に潤いを保つ必要があるのです。

目の視点をしっかり動かすことと、目を閉じてまばたきをきちんとすることが目の健康には必須なことなのです。もしこれらがうまくできていないと思ったときは、習慣づける訓練を行いましょう。取得することができれば目に疲労がたまりにくくなりますから、仕事をスムーズにこなせるようになり、プライベートもより快適に過ごすことができるようになるでしょう。