その目の疲れ、もしかしたら眼精疲労かもしれません

一定時間の作業をするごとに休憩はしっかり取るし、家に帰った後も睡眠時間をたっぷり取っているはずなのに目の疲れがなくならない…と感じる人がいます。この場合単なる疲れ目と安易に自己判断しては大変危険です。疲れ目であるなら目を休ませれば疲労がちゃんと取れるので、日頃から休憩時間を取るように心がけていればさほど大きな問題になりにくいです。

しかし、いくら休んでも目の疲れが一向に取れないときは眼精疲労である可能性を疑ってみてください。たとえ両者の引き起こす疲れが似たようなものであっても、疲れ目と眼精疲労では現れる症状や、その持続性というのはだいぶ異なってくるのです。

眼精疲労は目に極端な負担がかかっていることが主な原因です。長丁場の仕事でパソコンを相手にずっと作業をしていると、目はみるみる疲れていきますから必然的に眼精疲労になる可能性が上がってしまいます。またドライアイや緑内障といった目の病気にかかっている状態である場合も、病気のせいで目の抵抗力が弱まっているため眼精疲労を併発しやすいです。そして精神的ストレスも原因の一つに挙げられます。ストレスは自律神経の調和を乱し、筋肉を酷使させてしまうからです。

眼精疲労になると、単純に目が疲れがちになるという他にも、主に目と身体全体に様々な症状が現れるようになります。目の症状としては、物を見ようとするときが最もわかりやすいかと思います。視界がかすんだり、またはぼやけたりしてくるのです。これだけだと疲れ目と判断してしまいやすいのですが、他にもひどく充血する、ずきずきとした痛みがある、涙が出て止まらないなどといった症状を伴うこともあります。そして身体に現れる症状としては慢性的な頭痛、吐き気、肩こりや倦怠感などが挙げられます。

眼精疲労はこういった症状が治まらず、ずっと続いていくわけですから日常生活に支障をきたすおそれも出てきます。それでは、眼精疲労への対策はどのようにしていけばよいのでしょうか。

本来ならば眼精疲労にまで発展しないように、目への刺激をすっかりなくしてしまうことが望ましいです。しかし人が生きていく上で目を使わないようにすることは不可能ですよね。それにパソコンなどに頼らなければならない場面はどうしたって出てきますから、目へ刺激が加わることは避けられません。ですから、「目を保護する」ということを日頃から意識的に行っていくことが大切です。

たとえば、書類に目を通す場合は目と書類の間隔を40cmほど取るようにしましょう。それから平日の仕事ではパソコン作業をどんどん行い、休日はパソコン作業を一切お休みしてみてください。書類にも触れず、次に仕事をする日までよそに置いておきましょう。これらは単純なことではありますが、目への負担は軽くなります。それに休日に仕事を持ち込むと身体も心も休む暇がなくなりますから、疲れ目の原因となるイライラなどのストレスに繋がってしまいますよ。

しかし、普段きちんと疲れ目や眼精疲労の対策を行っていても個人のやり方ではやはり限界があります。「いつもよりも目が疲れているし、それになんだか治りにくいな」と少しでも感じたなら、そのままの状態で放置せずにすぐ眼科を受診しましょう。医者に診てもらえば現在の目の状態についてよくわかりますし、眼精疲労に加えて他の病気も早期に発見できる可能性もあります。

このことは目についてだけでなく身体全体や心にも言えることですが、健康上に問題があればすぐに治療をしていくことが正常な健康を取り戻すための近道です。生活に影響を出さないようにするためにも、早め早めの対応をするよう心がけましょう。