よく聞く「ブルーライト」の危険性って一体どんなものなの?

ブルーライトという名前は聞いたことはあるけど、一体何なのかはよくわからないという人は結構多いのではないでしょうか。「みんながブルーライトは危ないって言うから、自分も気をつけよう」とただ思うだけではいけません。ブルーライトによる目への危険性をよく知り、自主的な危機感をしっかり持つようにしましょう。

そもそもブルーライトの危険性が騒がれるようになったのは、スマートフォンが人々の間で急激に普及したためです。普及に伴い、睡眠障害など人々の生活リズムを崩すような問題が多数採り上げられるようになりました。スマートフォンやパソコンなどの液晶画面からは常にブルーライトが発生しています。これが問題の原因だということがわかったので、世間でのブルーライトへの警戒度が高まったということなんです。

ブルーライトは波長が短く、光が散らばりやすい性質を持っています。そのため人がブルーライトを目に入れたとき、散らばった光をちゃんととらえるためにピントを合わせようとするので、脳が大忙しになります。また目も瞳孔を縮めるために調節を逐一行うので、目の筋肉に大変な負荷がかかります。こうしてパソコン画面などを見続けてブルーライトを取り込んでいるうちに筋肉が緊張しっぱなしになるので、目に疲労が蓄積されていくというわけなんです。

それに加えて、ブルーライトは紫外線に次ぐ強力なエネルギーを持っています。通常、光が目の角膜と水晶体を通り、それから網膜に到達することで人間は物を見ることができます。角膜や水晶体は強い光が網膜に直撃しないように、言わばクッションの働きをしてくれているわけです。しかし目がブルーライトをとらえた場合、それは角膜や水晶体のクッションを通り越してしまいます。そして強いエネルギーを持ったブルーライトそのものが網膜に直接届くため、目への負担がとても大きくなってしまうのです。

ブルーライトを完全にシャットダウンすることは今の時代にはもはや不可能です。ですから、できるだけ目に負担をかけないよう心掛けることが大切です。まず長時間パソコンやスマートフォンの画面をじっと見つめないことです。しかし、こうしたツールは仕事で使用しなければならないことが大半ですよね。長時間見続けるようであれば、適度な休憩を取ってください。1時間の作業ごとに15分の休憩が望ましいですが、難しい場合は目が疲れたなと感じたときに画面から目を離すようにしてください。

また、画面の明るさを調整するということも実は効果があります。画面を見て眩しさを感じるようであれば、それは目に負荷がかかっているということです。できるだけ目への刺激をなくすためにも、作業の邪魔にならない程度の明るさにしておきましょう。

そして夜はなるべくパソコンやスマートフォンには触れないようにしてください。ブルーライトの光を受けると、たとえ夜の時間であっても「今は朝だ」と脳が認識してしまうのです。そのため寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする睡眠障害が起こってしまうというわけです。眠る直前にパソコンやスマートフォンを見てはいけないとよく言われるのはこのことが原因なんですね。きちんとした睡眠がとれないとストレスのもとになりますし、ストレスは目への悪影響にも繋がるおそれがありますからこれは十分注意してください。

あらかじめパソコンなどの使用時間を決めておき、それが過ぎたら後は一切触らないという手段も一つの対策ですね。日常生活においてすっぱり断ち切れないものだからこそ、うまく工夫してブルーライトと付き合っていきましょう。その努力が目の疲れを軽くする方法になってくれます。